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2024年3月29日

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【イベントレポート】「未来をつくる やまなしでの共創プロジェクト」参加者募集説明会 ~これからの生き方・働き方をやまなしで創造してみませんか?~

「やまなしで、”未来”の自分を創造しよう。」
やまなしを舞台に、新たな自分に出会う。地域や事業者とともに作る共創プロジェクトの参加者募集説明会を開催いたしました。

1:やまなし地域共創プロジェクトの概要

地方創生に関わりたい!新しいことに挑戦したい!自分のスキルや経験を役に立てたい! 地域での暮らしや働き方に興味がある!など地域に関心のある社会人を対象に、地域の魅力を発見し、地域とのかかわりを深めていく山梨県主催のプロジェクトです。

今回のプロジェクトの舞台は、峡南地域!
皆さんは、やまなしの峡南地域をご存じでしょうか。

峡南地域は、富士山の西側一帯に広がる地域で、市川三郷町、早川町、身延町、南部町、富士川町の5つの町で構成されています。日蓮宗の総本山である身延山久遠寺、世界最古の温泉宿等の地域に根付いた歴史文化、和紙や硯などの伝統工芸、季節とともに移りゆく自然の美しさ、歴史と自然に根付いた地域です。また、最近ではアニメ「ゆるキャン△」のモデル地域となり、聖地巡礼する観光客も増え、新しい風が吹いています。

そのような峡南地域には、熱い想いを抱く地域のキーパーソンのみなさんもたくさんいらっしゃいます。本プロジェクトは、実際に峡南地域で活動されている素敵な事業者の皆様と繋がり、ともに地域の未来を考えて、想像し、共創するプロジェクトです。

今回のイベントではやまなし地域共創プロジェクトの概要説明に加え、山梨県で様々なビジネスを展開し、起業家支援にも力を注いでいるヴィジョナリーパワーの戸田氏によるゲストスピーチ、さらにWafu Creationの佐野氏、梅鉢不動産の梅原氏をお迎えしてのパネルディスカッションをおこないました。本記事では当日の様子をレポートしていきます。

今回のプログラムでは、「やまなしで、”未来”の自分を創造しよう。」というコンセプトを掲げております。昨今、働き方やライフスタイルが変化する中で、「自分に何ができるのか?」、「自分は何がしたいのか?」ということを、自分自身に問う機会も増えてきたかなと思います。
 そこで今回は、山梨県というフィールドを実際に訪れて、普段とは違う場所で自分自身を見つめていただき、参加者の皆さんと一緒に、未来を共創していただくようなプログラムになっています。

本プログラムは「首都圏にお住まいの皆さまと一緒に面白いプロジェクトをしたい」という、山梨県内の事業者の方々と参加者の皆さまが少人数のチームを組んで共同でプロジェクトを行う形式となります。
 山梨県に観光に行くのではなく、しっかりと地域の皆さんと深く関わっていただけるようなプログラムを企画しています。

プロジェクトの内容は、事業者と参加者とのディスカッションやコミュニケーションをとりながら、アウトプットするイメージで考えています。事業者は、ビジョン、やりたいこと等たくさんお持ちなので、直接、事業者の話を聞いていただきたいと思っております。

 今回は山梨県の中でも峡南地域という、南部にある主に五つの町で構成されている地域を舞台にプログラムを実施して参ります。峡南地域は豊かな自然や歴史、文化、伝統工芸など、たくさんの魅力がある場所です。また最近では、ゆるキャンというアニメでも取り上げられ、県内外から多くの方がお越しになっています。
 そうした自然豊かな環境で、日常から離れてインスピレーションを受け、クリエイティビティを発揮していただきたいと考えて、峡南地域を今回のプログラムのフィールドとして選ばせていただきました。

2:ゲストスピーチ

ヴィジョナリーパワー株式会社
代表取締役 戸田 達昭 氏

1983年静岡県藤枝市生まれ。山梨大学大学院在学中に起業した山梨県初の学生起業家。卒業後にバイオベンチャー企業「シナプテック株式会社」を設立し、代表取締役に就任。また、起業・創業の分野に力を注いでおり、アクセラレーターとしても活動中。起業・創業したい人へビジネスプランづくり支援を行うMt.Fujiイノベーションキャンプの実施や山梨大学の学生向けに『未来デザインアカデミー』を実施。現在は、起業家支援に情熱を注ぐ傍ら、「ヴィジョナリーパワー」を設立し電力事業も行う。一方で産学官民協働による地域づくりに取り組み、第6期中央教育審議会生涯学習分科会委員をはじめ、教育関連機関や地域市民団体の代表や委員を務める。

戸田氏:私は山梨県におりまして、県内を中心に18の会社を経営しています。分野はバイオテクノロジーからエネルギー、食品、化粧品などさまざまです。他にも社会活動の一環で、大学の教員として起業家育成に取り組んでいたり、FM FUJIというラジオ局でパーソナリティーをしたりしています。

今日は山梨県についてということで、最後には皆さんに「やまなし最高!」と思って帰っていただくことが一つのゴールです。少しでも皆さんの刺激になればいいなと思います。

簡単に山梨県についてお話しすると、最近は人口が80万人を下回り、人口減少が続いていましたが、この2年くらいは県外へ出ていく人よりも、県外から入ってくる人の数が上回っている状況です。皆さんのように、山梨県に興味を持ってくださる方が増えているのを感じています。

近年、山梨県には大きな変化が起きています。一つは、中部横断自動車道の開通です。今までは海まで遠かったのですが、清水港まで一時間ぐらいで行けるようになりました。山梨県を通って北側にも抜けられるようになり、地理的にもその真ん中に位置しているというのがインフラ面での一つの特徴です。

もう一つは、リニア中央新幹線です。開通すると、品川から甲府まで25分、名古屋からでも40分程になり、利便性はかなり高まります。現在は特急で東京から1時間半くらいかかりますが、リニアが知恵やテクノロジーを運んでくるものになるだろうと思います。

リニアができて東京に通いやすくなることを考えると、山梨県には大きな可能性が広がっています。山梨県はジュエリーや果物の産地として有名です。温泉もあり、私の家は蛇口を捻ると温泉が出ますし、水も空気も澄んでいて、夜景も綺麗です。他にも、ワインやテキスタイルまである、非常に魅力の多い土地です。

一方で、課題もあります。例えば、桃やぶどうは生産量、消費量が日本一ですが、笹子トンネルが開通して以降、大きなイノベーションが起きていません。海外輸出など工夫をすれば、まだまだ大きな可能性があると思います。

少しだけ私が取り組んでいることについてお話しすると、例えば事業の一つとして、ワインを作る際に出るぶどうの搾りかすで「山梨ワインきのこ」を育てて販売しています。アグリイノベーションLabという山梨市の施設と、JAグループ、NTT東日本と共同で、地域資源の循環と経済循環を同時に満たすことを目的に産学官民で取り組んでいます。このように山梨県は産学官民の様々なステークホルダーとの物理的、精神的距離が近いというのが大きな特徴です。

山梨県にはみんなで地域を盛り上げていこうという空気が漂っているので、皆さんがこれから新しく何かを始められる際にも、取り組みやすい環境だと思います。

3:パネルディスカッション

ヴィジョナリーパワー株式会社 代表取締役 戸田 達昭 氏
Wafu Creation 代表 佐野 康宏 氏
梅鉢不動産株式会社 代表取締役 梅原 颯大 氏

 パネルディスカッションでは、戸田氏に加え、今回のプログラムで地域コーディネーターを務める佐野氏と梅原氏をお迎えし、実際に山梨県内で事業に取り組まれている皆さんに、リアルな話を伺いました。

Wafu Creation 代表 佐野 康宏 氏
山梨県南巨摩郡南部町出身。高校卒業後上京。神奈川県の機械部品メーカーへ就職し設計技術を7年間担当。その後実家の事業を手伝うためにUターンで帰郷。結婚をきっかけに身延町へ住み地域活性に取り組みたいと考え、2021年にWEB、デザイン事業で独立。昨年春に自然と水が豊富な峡南地域を知って欲しいとテントサウナレンタル事業を開始。同年末に高いドローン操作技術者を増やすため日本ドローンスポーツ連盟を設立。各種事業を並行して行いながら峡南地域にある地域団体へ所属し地域との関係性を築きながら、県内外とのパイプを広げ地域活性に日々尽力している。

梅鉢不動産株式会社 代表取締役 梅原 颯大 氏
1999年生まれ。静岡県伊豆の国市出身。中央大学商学部在学中、地域おこしを学ぶ授業で山梨県丹波山村と携わる。在学中に丹波山村との二拠点生活を実施しながら空き家問題解決に取り組む。卒業後は、村内唯一の不動産会社として「梅鉢不動産株式会社」を起業。今後は、利活用可能な空き家を増やすとともに、空き家の予防なども行っていく予定。

トークテーマ①なぜ山梨でプロジェクトや事業を行うことになったのか?

戸田氏:起業してから今の私があるので、山梨に育てられたという感覚があります。そういう意味でも「山梨に貢献できることをやっていこう」と考えて事業に取り組んできました。何か課題に挑んで、それを解決できるのは面白いですし、一つ解決できるとまた次の課題にチャレンジしたくなるので、いろんな仲間と一緒に課題解決の方法としてビジネスに取り組んでいます。

佐野氏:私は高校を卒業して東京で10年ぐらい仕事をしていたのですが、実家の家業を手伝うことになり、山梨に帰ってきました。その後、家業が安定したので、自分がこれからどうしていこうかと考えたときに、「地元を盛り上げたい」という想いから、自分で事業を始めることにしました。

地元で家業を手伝う中で、母校が廃校になったり、地域のお祭りの担い手が少なくなったりしているのを見て、自分が生まれ育った地域をなんとか盛り上げていきたいという想いが強くありましたね。

現在は、ウェブやデザイン関係の事業をさせていただいています。地域にも面白い事業者の方がたくさんいるので、それを裏で支えたり、地域の人や外から来る人を繋いだりしながら、地域を盛り上げていこうと活動しています。

梅原氏:私が山梨の丹波山村で会社を起こしたきっかけは大学の講義です。2年間かけて丹波山村の課題を見つけ、課題を解決する商品・サービスを作るという講義があり、そうした機会を通じて深く関わっていくことになりました。気づいたら色々な人との繋がりができていて、仕事もあったので、自分でやってみようと思い起業しました。

丹波山村役場の方たちも支援してくれましたし、大学の講義で丹波山村の地域のことを教えてくれるコーディネーターを通して、村民の皆さんと関係性をつくることができたのも大きかったです。

トークテーマ② 地域でのプロジェクトを行う上で大切なポイントとは?

佐野氏:地域で何か新しい取り組みをする際に、地域の中に深く入り込むのが難しいという話はよくあると思います。地域に新しい人が来たり、新たなプロジェクトが持ち込まれたりすると、どうしても警戒してしまう気持ちもわからなくはないので、私たちのようにすでに地域で活動している人をうまくパイプ役として使ってもらうのが大事だと思います。そうすることで人との繋がりが生まれ、パイプが太く深くなっていき、徐々に話を聞いてもらえる関係を構築することができるので、まず初めにどの人を通して話をするかというのは大事なポイントです。

梅原氏:私が大学の時に初めて地域を訪れた際も、丹波山村について教えてくださるジビエの加工会社を経営しているコーディネーターの方がいました。その人と仲良くなり、関係性を築いていき、その人経由で村の方を紹介してもらうことで、徐々にパイプを繋いでいくことができたので、最初の入り方さえ間違えなければ大丈夫だと思います。

戸田氏:まさに、コーディネーターによる通訳は重要ですね。テクノロジーとか新しい何かを地域に持ち込む場合、よくわからないという理由で物事が進まないということはありますし、それが競合になるものだとなおさら難しいです。皆さんは地域を良くしようと考えて提案されると思いますが、地元の人たちもよくわからない怖さがあると思うので、そこは丁寧に通訳しながら進めていく必要があると思います。あとは、礼儀礼節を欠かさず、しっかりと理念を伝えて、熱く語っていけば伝わると思います。

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