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2023年4月28日

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都会と自然を行き来する気軽な二拠点居住!実践親子の変化とは?

「もっと子どもと一緒に自然と親しむ時間をつくりたい」。そんな思いから、自然豊かな場所にあるキャビンに月額制で滞在できるサービス「SANU 2nd Home」を利用して、東京や山梨で気軽な二拠点居住を楽しむSさん。複数の拠点を行き来する暮らしや山梨の魅力を聞いた。

ビルに囲まれた都会暮らし「森を怖がる娘に自然体験をさせたい」

東京都内で会社員として働くSさん。仕事に育児に慌ただしい日々の中、4歳の娘が自然と親しむ機会が少ないことが気になっていたという。

「よちよち歩きの頃、森へ遊びに行ったら娘が『怖い』といったんです。確かに森は木々が茂って、昼間でもちょっと暗い。でも、行ったことがなければ、そういうものだとわからないですよね。東京でのビルに囲まれた生活だけでなく、もっと自然に親しむ時間をつくってあげたいと思ったんです」

都内で働くSさんは4歳の女の子のママ

ちょうどコロナ禍で子どもと家にこもりがちな日々が続き、息苦しさも感じていたという。屋外、それも自然の中で過ごしたいと思っていたときに、偶然知ったのが「SANU 2nd Home(サヌ セカンドホーム)」。自然の中にもう一つの家を持てるセカンドホーム・サブスクリプションサービスだ。

月会費制で、八ケ岳や河口湖など山梨県各地をはじめ、首都圏近郊の10拠点(2023年4月現在)にある会員専用のキャビンが利用可能。キャビンはキッチン付きで、拠点には洗濯機もあり、暮らすような滞在ができる。

「どの拠点も自然の中にあるし、首都圏近郊で都内から行きやすい距離。親子で自然の中で過ごす時間を気軽につくれそうだと思い、利用を始めました」

山梨の拠点ではベランダや敷地内でも自然を感じてリフレッシュできる

仕事も遊びも!暮らすように過ごす冬の八ケ岳

Sさんは2022年4月からサービスの利用をスタート。現在は1~2カ月に1度のペースで自然の中にある各拠点へ通っている。取材 時は、八ヶ岳に滞在中だった。

【冬の八ヶ岳4泊5日のスケジュール】

1日目:都内から移動、お気に入りのお店で買い出し後に拠点へ。キャビンで夕食
2日目:仕事。娘は子ども一時預かりサポート「KIDS CARE(キッズケア)」サービスを利用
3日目:仕事。夕方に友人を最寄りの駅でピックアップし、合流
4日目:終日みんなでサンメドウズ清里スキー場へ。夜は近隣のレストランで食事
5日目:午前、チェックアウト。帰路へ

仕事と遊びを両立させた、まさに暮らすような滞在だ。

お友だちとも合流して冬のアクティビティ、スキーを満喫。サンメドウズ清里スキー場にて。

「スキーもやりたかったので少し長めの滞在です。平日は、リモートで仕事。今回初めて子どもの一時預かりサポートサービスを利用したのですが、仕事がかなりはかどりました。キャビンではWi-Fiも使えて、オンライン会議もスムーズにできます」

平日利用以外にも、金曜に子どもを幼稚園に迎えにいった足でそのまま山梨へ向かい、週末を山梨で過ごすこともあるそうだ。

食事は外食したり、キャビンのキッチンで自炊したり。ただ、近隣の店は不定休だったり、閉店が早いこともあったりして、お目当ての店に行けないこともあるとか。いつでも店が開いている都会とは暮らしのペースが違うことも、通ううちに気がついたという。

都内にいるときより時間に余裕があるので、子どもと一緒に料理することも多いそうで、今回の滞在中にはパイやホットケーキ、餃子などをつくったそう。

スキーは2回目。大人は半日、子どもは1日のスキーレッスンに参加した。

「旅行というより、“暮らす”に近い感覚ですね。気軽に来られて、日常とシームレスにつながっている感じが気に入っています。ただ日常の続きといっても、やはり非日常の部分もあり、リフレッシュもできます。自然の中では娘もいつもよりのびのび走り回ることができて、そんな様子を見ていると、私も心に余裕が生まれている気がしますね。

自宅にいると、いろいろなものが目に入ってしまいますが、キャビンには厳選されたものしかなく、テレビもないので、子どもと向き合う時間に集中できます。ここに持ってくる荷物だけでも充分生活できるのに、自宅へ帰るとモノがあふれていて、いかにムダが多いかにも気づかされますね。山梨では大事なものを取捨選択しながら過ごせている感覚があります」

食器や調理家電など暮らしに必要なものはキャビンに完備されている

自然の中で過ごす時間が子どもの当たり前に、仕事にメリハリも

子どもと自然の中で過ごす時間をつくりたいという思いからサービスの利用を始めたS さん。1年近くたち、子どもにとって自然がすっかり身近なものになったことを実感しているという。

「キャビンの大きな窓の外に広がる景色がもう鬱蒼とした森で、以前なら怖がっていたと思いますが、今は怖いという感覚はなくなっていますね。むしろ、ベランダで森を見て過ごす時間もお気に入り。草の中にも平気で入っていきますし、今回は雪遊びも楽しんでいました」

キャビンは全拠点で共通のデザインなので、利用するほどに「帰ってきた」感も強まっている様子。

「娘は“木のおうち”と呼んでいて、私が“木のおうちに行くよ”というと、楽しそうにお気に入りのおもちゃやお絵描きのペンを準備しています。娘にとって、もう一つの家くらいの感覚になっているのかもしれません。普通の旅先よりリラックスできるせいか、体調を崩したり、不安定になったりすることもありません」

四季折々の自然の変化も美しい八ヶ岳エリア。裏の林を散歩していると落ち葉の中に栗のいがを発見!

自宅以外にも拠点を持てたことは、仕事にも好影響をもたらしているという。

「山梨に来ると、いい具合に肩の力が抜けます。都内で根をつめて働き続けるよりも、都会と自然を行き来することで生まれるものもある気がしていますね。ここにいるときはデスクで集中して作業もするし、アイデアに行き詰まればベランダに出て森を眺めることもあります。メリハリをつけて働けることがポジティブな効果を生んでいると感じます」

時間としては都内で過ごす時間が圧倒的に長いが、気軽に行き来できるセカンドホームのような場所が増えたメリットは非常に大きいと感じているそう。

「今まで知らなかった土地に興味を持ったり、親しみを感じたり。価値観も広がりますし、視野が偏狭になっていることに気づかされることもあります」

ムダなものがなく、仕事に集中しやすい空間

「普段、会社員として、社員が健康に働くためのサポートをしている仕事をしていることもあり、リフレッシュしながらヘルシーに働くことの効果はとても大きいと感じています。もちろん、旅行によるリフレッシュもよいのですが、どうしてもイベントとしての負荷や緊張度は上がります。一方、二拠点居住は日常とのギャップが小さい分、負担が少なく、それでいてリフレッシュもできます。子連れはもちろん、そうでない方にもおすすめの滞在スタイルだと思います」

S家では“木のおうち”と呼んでいる八ケ岳の大自然に囲まれたキャビン。

八ヶ岳エリアの魅力は「空気」「食」「人との距離感」

サービスの拠点は首都圏近郊にいくつもあるが、山梨へ来ることが多いというSさん。

「理由の一つは都内から抜群にアクセスがいいこと。たとえば、河口湖は都内から渋滞がなければ2時間ほど。一気に移動してしまうことも多いですが、途中でサービスエリアに立ち寄れば、連続する移動時間は1時間程度で済み、子連れドライブでもまったく苦にならない距離です。我が家は車がなく、山梨へ行くときはレンタカーを利用するので、子どもにとってはドライブ自体もスペシャル感のあるイベントになっているようです」

サービス利用前は山梨のことはほとんど何も知らなかったというSさん。サービスを利用してからは土地に魅了され、すでに何度も足を運んでいる。

「個人的に大好きなのは、八ケ岳エリアです。空気が澄み渡っていて、冬のシンとしている感じもよくて、息を大きく吸い込むと本当に気持ちがいい。空が青くて広く、どこを見渡しても美しい山々が連なっている風景もとても好きですし、水もおいしい。九州出身なので、北国を思わせるシュッと伸びた細い森の木々も新鮮。日常から離れ、遠いところに来た気がします」

「山梨はエリアによって表情が大きく違うのもおもしろいところ」と話す

食の豊かさも魅力の一つに挙げる。八ケ岳周辺にはお気に入りのパン屋さんもあり、つい買いすぎてしまうことも多いとか。拠点からほど近い「ひまわり市場」で購入する卵や牛乳の風味も濃厚で、「シンプルなスクランブルエッグも、ものすごくおいしいんです。今回は「ひまわり市場」で買った長ネギを浅漬けにしたら、とてもおいしくて早速また買いに行きました」と楽しそうに話す。春から秋にかけてはフルーツ狩りも楽しんでいるそうだ。

現状は家族の滞在をメインに楽しんでいるが、今後はほかの人との交流も楽しんでいきたいと考えているそう。

「もし将来、移住をすることがあるなら、北杜市は候補地の一つにしたいくらい気に入っています。県外から来た人だと気づかれているに違いないのですが、つかず離れず接してくださる地元のみなさんの距離感も心地いいですね。ただ、本当に二拠点居住をするなら、事前にもっと地元の人とも知り合って、この土地で暮らすことに対して理解を深める必要があるかなとは思います。今後は、拠点で開催されるイベントや地域のイベントに参加して、利用者や地域の方と交流する機会も増やしながら、滞在をさらに楽しんでいけたらいいなと考えています」

「子どもが未就学児のうちは二拠点居住も楽しみやすい」とSさん

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