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2023年3月3日

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月間のべ利用者数1500人超!二拠点居住を後押しする甲府駅前のコワーキングスペース

甲府駅から徒歩2分、平和通り沿いの好立地にあるコワーキングスペース「CROSS BE」(クロスビー)。月間のべ利用者数が1,600人程と盛況だ。運営責任者の桐山祐輔さんと、この場所の利用者で二拠点居住者の保坂沙央里さんに甲府の魅力や可能性を語ってもらった。

心地いい“たまり場”感のある駅前のコワーキングスペース

CROSS BE 運営責任者 桐山祐輔さん

静岡県浜松市出身。浜松市内のベンチャー会社でコワーキングスペース事業に携わり、開拓のために山梨を訪れる。その後、会社が経営難に陥ったこともあり独立。新たな地域貢献事業を求める株式会社ダイタへ甲府駅前でのコワーキングスペースの展開を提案。浜松市との二拠点居住を続けながら2020年4月に「CROSS BE」をオープン。2020年10月より単身で甲府へ。2021年4月より家族で移住。

「CROSS BE」運営責任者 桐山祐輔さん

株式会社アッセンブル 代表取締役 保坂沙央里さん

山梨県韮崎市出身。大学進学と同時に上京し、卒業後は大手不動産会社や大手音楽業界、株式会社ビズリーチに所属。地域活性を経験するためフリーランスで京都移住し京都大学教授らと会社を設立。2021年8月山梨へUターンし、株式会社アッセンブルを設立。山梨と東京で事業を展開しており、山梨では地方創生事業の事業開発を推進。東京と韮崎市との二拠点居住をライフスタイルとする。

株式会社アッセンブル 代表取締役 保坂沙央里さん

「CROSS BE」はオープンから2年。どんな人が利用していますか?

桐山:フリースペースが約90席と広いこともあり、幅広い層の方に利用していただいていますね。二拠点居住や移住、Uターンなどで甲府市内で働いている人も多いですし、出張ついでに立ち寄る都内の会社員もいます。年齢のボリュームゾーンは30〜40代ですが、20代から70代まで利用していて大学生も多く利用しています。月額プランで利用の方もいれば、単発で利用する方もいて、利用のスタイルもさまざまです。
オープンしたのは、初回の緊急事態宣言が出た2020年4月。しばらくはお客さんもほとんど来ず、ゆるく営業を始めました。次第に人が集まるようになり、今は月間のべ1,500〜1,600人程度の利用者数です。この2年で甲府市内にコワーキングスペースも増えましたね。

緑が多いおしゃれなフリースペース。時間によってBGMも変化

保坂さんは「CROSS BE」をどのように利用されているのですか?

保坂:私は2021年8月に山梨へUターンして起業し、今は東京と山梨を半々で過ごす二拠点居住をしているのですが、山梨にいるときの8割くらいは「CROSS BE」にいますね。
Uターン当初は知り合いも少なかったのですが、たまたまSNSでつながった方が桐山さんを紹介してくれて、この場所を知りました「甲府にもこんな場所ができたんだ!」とワクワクしながら覗きにくるようになり、次第に知り合いも増えました。桐山さんは利用者同士をつなげるのが上手で、ここで生まれた縁はとても多いんです。

桐山:なんとなく「この二人は相性が良いかも」と思ったら、その場でお繋ぎしています。二拠点居住や移住を始めて日が浅い人も、ここにくれば誰かとつながれるような場所にしたいなと思っています。

靴を脱いで人工芝を敷いたエリアも。寛いだ気分で働ける

桐山:セミナーや交流イベント、体験企画など、いろいろですね。それらもつながりが増える一つのきっかけになればいいかなと。自分の人生を振り返ると出会った人に影響を与えられている感覚が強いので、いい出会いは積極的につくりたい。僕だけじゃなくて、スタッフもそんな想いで人をつないでいます。

保坂:どこか“たまり場”感があるのがいいんですね。

桐山:最近は自由な働き方をする人が増えているので、便利に使えるワークスペースとしても大いに活用してほしいのですが、ぜひ仕事に追われていないときにもフラリと立ち寄ってほしいですね。やっぱり余白がないと広がりは生まれにくいと思うので。
人との交流に積極的でなかった人が、ここでの紹介をきっかけに「人とつながる楽しさに気づいた」といってくれることもあってうれしいですね。会社と家にしか居場所がない人のサードプレイスのような場所にもなれたらと思っています。

イベント情報や会員の名刺を貼るボード。利用者の職種は多様 ――ユニークなイベントも多いですね。

甲府はビジネスチャンスが多く、子育てもしやすい立地

甲府で働いてみて感じることはありますか?

桐山:ビジネスチャンスは多いんじゃないですかね。僕は浜松出身で、もともとは静岡県内でコワーキングスペースを運営する会社に勤めていました。独立を機に甲府へ来たのですが、当時まだ甲府にはコワーキングスペースがほとんどなく、利用する習慣や文化が地域の人や企業に根付いていなかったので、逆に成功しやすかったのかなと。最近は甲府市内にもコワーキングスペースが増えていますが、新しいことを早めにやると目立ちやすいところはあると思います。

保坂:山梨は人口も少なく、アイデアを活かして新しいことにチャレンジする人が都会に比べるとまだそれほど多くないので、ビジネスは始めやすいかもしれませんね。ただ、やみくもに新しいことを掲げても受け入れてもらうのは難しくて、結構人とのつながりとか義理のようなものも重視される土地柄な気がしています。だからこそ、「CROSS BE」でいろいろな人とつながれるのはありがたいですね。

「二拠点居住経験後の移住はスムーズでした」と桐山さん

保坂さんはなぜ二拠点居住というライフスタイルを選んでいるのでしょうか。

保坂:山梨も好きだけど、東京も好きなんです。今の時代はライフスタイルも多様化してきたため、一方ではなく両方選んだ感じです。東京は情報のスピードが速いし、頂点を目指して自分を磨き続ける人も多く、刺激が多い環境です。一方で、山梨なら当たり前に感じられる、その場にいるだけでほっとするような空気感や景色は東京ではなかなか味わえません。山梨は気持ちや時間に余白を生んでくれる場所。そんな魅力に気づけたのは、一度山梨から出たことで客観的に故郷を見られるようになったからかもしれません。それからビジネス的にいうと、山梨と東京、どちらにもマーケットを持てるのは、二拠点居住の醍醐味であり、大きなメリットですね。

桐山:僕は1年半くらい二拠点居住をしたあと、本格的にここを運営するために家族で甲府へ移住しました。3歳の子どもがいるのですが、子育てには本当にいい環境だなと思いますね。自然が豊かで、川で遊んだり、果物狩りをしたり、ちょっと車を走らせるだけで、リアルな体験ができます。

「山梨では地方活性に取り組みたいです」と保坂さん

少しでも甲府に興味があるなら「早く来たほうがいい」

今後、甲府や山梨でやりたいことはありますか。

桐山:これは甲府に限った話ではありませんが、若者が地方から都市部に移動してしまう理由としては、仕事や人間関係が限られていることとか、街の変化が乏しくて街の未来にワクワクできない、といったことがあると思うんです。若い人が外へ出ること自体は悪いことだとは思いません。
ただ、戻ってこられる環境があることが大事なのでそれを整えてあげられたらと思っています。おもしろい仕事があって、人とつながれて、さらにつながった人と協力しながら街をワクワクさせられるような新しい変化をつくれたら山梨で暮らすという選択肢を持ちやすくなるんじゃないかと期待しています。

キックボードのレンタル。ちょっとしたランチや観光に便利

ちなみに「CROSS BE」では電動キックボードのレンタルをしています。直接的な目的は二次交通としてですが、街に変化をつけたいというのも導入の大きな理由です。電動キックボードが颯爽と走っている街の風景に変化とワクワクを感じてもらえたら嬉しいです。

保坂:本当に甲府をおもしろい街にしたいですね。私も山梨でこれまでにない事業もどんどん立ち上げて、山梨の雇用創出にも貢献していきたいです。

家族型ロボット「LOVOT」が利用者の癒しに!

最後に甲府や山梨という土地について思うことをお聞かせください。

保坂:山梨県は東京に隣接している都道府県の中でも、東京との環境が一番違う気がします。2時間くらいの移動で「離れた場所に来た」実感を強く得られる、ある意味、奇跡的な立地ではないかなと。さきほど二拠点居住はビジネス的なメリットが大きいといいましたが、ビジネスだけではなく人生も豊かになるライフスタイルだと実感しています。山梨は自然が魅力ですがそれだけでもない。たとえば甲府って派手な街じゃないですけど、路地に昔ながらのディープな繁華街があったりして、そんな街の雰囲気もかっこいいなと思います。

桐山:僕自身は現在は移住して甲府という一拠点で生活していますが、将来どうなるかはわかりません。二拠点も一拠点も多拠点も自分がやりたいときやタイミングでやればいいと思うし、いろいろな選択肢を持っていたほうが人生は楽しいんじゃないかなと思うんですよね。

ただ、今現在は甲府で暮らすのがおもしろいですね。「CROSS BE」をオープンして2年ですが、このあいだにも甲府の町がどんどん変化しているのを感じます。コワーキングスペースを運営しているから感じやすいのかもしれませんが、やる気のある人、とくに若い世代が集まってきて街が生き生きとしています。二拠点居住でも移住でも、興味があるなら、早く来たほうがいい。まだまだここから街が盛り上がっていくと確信しています。

利用者同士が立ち話できるコーナーも。ドリンクはフリー

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